季節のアーユルヴェーダ

夏は早起きに挑戦

日中の暑さからは想像できないほど、早朝の空気がひんやりしていることをご存知ですか?

この時期大体5時頃が日の出の時刻です。

5時前に目を覚ますと、鳥たちのにぎやかなさえずりが聞こえてきます。
鳥たちは本当に早起きですね。

夏は5時起きがオススメです。

5時起きすれば、さわやかな鳥たちの声と、
まだ少しひんやりとして清々しい空気を思う存分味わうことができます。

これが6時になってしまうと、残念ながらすっかり様変わりします。

やさしく降り注ぐ鳥たちの声の替わりに、セミたちのにぎやかな声が響き渡ります。
鳥の声よりセミの声のほうが好きという方にはよいのでしょうが、
これから一日この声が続くと思うと、
朝はもう少し静かにしていてくれてもいいのにと思ったりもします。

外の空気もたった1時間違うだけで涼しさはその余韻だけを残し、
日差しはすでに、これから始まる暑い一日を予感させるものになっています。

6時でも十分早起きですし、ほんの少しですが澄んだ空気の欠片も残っています。
けれど、最高に気持ちのよい朝を体験したいのであれば、5時起きがオススメです。

アーユルヴェーダでは、季節を問わず早朝起床を推奨しています。
古典には起きる時間も指定されています。
日の出の96分前。

日の出の96分前から日の出までの時間は
ブラフミー・ムフールタと呼ばれています。
宇宙の叡智の時間という意味になります。

太陽が昇って来る前の時間は神聖な時間であり、
私たちの心と体の両方に調和をもたらすポジティブな宇宙のエネルギーが
満ち溢れていると考えられています。

宗教に携わる人々がこの時間を祈りの時間とすることが多いのも
この時間のもつエネルギーを知り尽くしているからではないでしょうか。

 

実際、神経伝達物質の働きも早朝起床を実践することで整えられ、
最高のパフォーマンスを引き出せるようになります。

体の生理機能も体が刻む概日リズムに基づいて働いています。
朝起きてすぐ、さわやかな空気の中で昇ってくる太陽の光を浴びることで
この概日リズムが整えられ、体の機能が正常に働きだすのです。

心と体の健康のためにぜひ行って頂きたい早朝起床。
夏こそ早朝起床を始めるのに最適に季節です。

皆様も早起きにチャレンジして、世界の目覚めに立ち会ってみませんか?

最後までお読み頂きありがとうございました。
with sincere gratitude.