日常のアーユルヴェーダ

五感ケア:嗅覚:後編

五感ケアの中の嗅覚ケアについて
お伝えしています。

ここでは具体的に、嗅覚ケアには何をするといいの?
についてお伝えします。

嗅覚ケアについて説明した前編もお読みくださいね。

五感ケア:嗅覚 前編

嗅覚ケアって具体的にどうすればいいの?

ここまでお伝えした五感ケアすべてに共通することですが
ケアの方法は2つあります。

嗅覚ケアの場合には、
・鼻という器官に対するケア
・嗅ぐことによるケア
になります。

では、ひとつひとつご紹介していきますね。

鼻という器官に対するケア

鼻のケアといっても
特に女性が気にする鼻周りのお肌のお話ではありません(笑)

鼻の中をケアするというお話です。
鼻が脳と直結していることは前編でお話しました。

風邪の季節の鼻づまり。
花粉症の季節のとまらない鼻水。
このどちらの状態でも
頭がぼーっとすることを誰でも経験されていると思います。

鼻の中をケアして、すっきりとした状態に保つことは、
脳をケアしてあげることにもつながります。

さて、では、どうするのか?

アーユルヴェーダでは、鼻の中にオイルを垂らすナスヤというケアがあります。
オイルを鼻から入れることで、オイルの成分を鼻の粘膜から浸透させるケアです。

残念ながら、これは誰でも簡単にできるものではありません。
そこで、普段の生活の中で簡単にできる方法となると、少量のオイルを鼻の中に塗るという方法になります。
この方法は、アーユルヴェーダの古典書にも、健康維持のために普段するとよいこととして記述があります。

鼻のケアに使われるのはアヌタイラという専用のオイルになりますが、
このオイルが手に入らない場合には、セサミオイルを使います。

さて、実際にどうやるのかということはここではお伝えせずにご紹介だけにとどめておきます。
注意事項などもありますので、お話会やセミナーなどにご参加いただいた際に詳しくお伝えしたいと思います。

嗅ぐこと、入ってくる情報のコントロール

他の感覚器官と同じように鼻のケアでも
何を嗅ぐのかをコントロールするケアは
簡単に試すことができる方法です。

古典では、
過度の結合、結合の欠如・誤った結合が
嗅覚によくないと書かれています。

過度の結合とは、
刺激のある臭いのものを嗅いだり
強すぎる香りのものを嗅いだり
など過度に臭いを嗅ぎすぎること。

結合の欠如とは、
全く香りを嗅がないこと

誤った結合とは、
悪臭や不快な臭いなど
嗅ぐことで気分が悪くなるような香りを
嗅ぐことです。

今の社会では、悪臭を嗅ぐという誤った結合よりも
強すぎる香りを嗅ぎ続ける過度の結合の場合が多いように思います。

香害とも言われるように、
洗剤など、本来は清潔に保つために使われるものに
様々な香りが加えられるようになりました。

この香りが結構強くて、
香りのついた服をきていて気分が悪くなる
なんてことが起こったりしています。

悪臭ではなくて、よい臭いと感じるような香りでも、
過度に嗅ぎ続けることで、
鼻のセンサーが上手く働かなくなるということが起こります。

いつも強い香りに囲まれ過ぎているように感じたら、
少し香りをお休みする期間を設けることも必要だと思いますよ。