日常のアーユルヴェーダ

五感ケア:嗅覚:前編

五感ケアとは、
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の5つの感覚器官をケアすること。

このうち、味覚・視覚・聴覚に関してはこちらをご覧ください。

【味覚】
・オイルうがい
・舌掃除
 
【視覚】
・前編
・後編

【聴覚】
・前編
・後編

さて、今回は嗅覚のケアについてお伝えします。

アーユルヴェーダの嗅覚のケアとは?

五感の中でも嗅覚は脳に直結しています。
アーユルヴェーダの古典書にも
「鼻は脳への門である」という記述があります。

構造的にみても、
鼻の奥と脳は壁一枚で接しているのです。
ご存知でしたか?

鼻孔は脳への入り口。
そういえば、エジプトでミイラを作るとき、
脳を取り出すのは鼻からだそうです。。。
痛そう。。。ですけど、
鼻と脳がつながっているってことですね。

アーユルヴェーダの治療法のなかに、
ナスヤという鼻へ薬剤を投入する方法がありますが、
それは、鼻から薬剤をいれることで、
脳を含む頭部にいち早く薬剤を届けることができるから。

鼻から入った情報は即座に脳に伝わるということです。

ということで、嗅覚ケアは脳にとっても大事。

鼻はカパの部位

ヴァータ・ピッタ・カパの3つのドーシャは
それぞれ体の中で主担当の部位があります。

これまでご紹介したものでは、
目がピッタの担当、
耳はヴァータの担当
口はカパの担当です。

そして、鼻はカパの担当。
カパは口と鼻の両方を担当しています。

鼻は呼吸の出入り口でもあるので、
風をイメージしてヴァータの担当ではないか?
と考えがちですが、
鼻は粘膜に覆われています。
これは、口もそうですよね。

カパの性質には粘着性という性質があり、
粘液とつながりがあります。
また、もともと5大元素での水元素でできてることもあり、
粘膜に覆われている口や鼻はカパの担当ということになります。

鼻にはどんなケアが必要なの?

これまでお伝えしてきた、
目のケアや耳のケアの場合と同じように、
鼻のケアにも2通りあります。

1.感覚器官本体をケアする方法
オイルや道具を使って、
目や耳、口など、感覚器官そのものをケアする方法。

アーユルヴェーダ的鼻のケアといえば、ナスヤ。
鼻に薬剤を入れる経鼻法といわれるものです。
この経鼻法は、目的によって3つに分かれます。

・入れる薬剤の種類や方法を変えることによって
 病気の治療として用いる。
・同じく、薬剤の種類や方法を変えることによって
 浄化を目的として用いる
・毎日行う日課として取り入れることで、
 日常の健康管理に用いる

だれでもすぐに実践できるのは、最後の簡単な方法です。

2.入ってくる情報や環境を整える方法
こちらは目や耳のところでもご紹介していますが、
ざっくりいうとストレス対策ということになります。

外から入ってくる入ってくる刺激とは何か、
そして、それをどうコントロールするのか。

そんなことが2での実践方法となります。

具体的な方法は、次回お伝えしますね。