日常のアーユルヴェーダ

五感ケア:聴覚編:前編

五感ケアとは、
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の5つの感覚器官をケアすること。

このうち、味覚・視覚に関してはこちらをご覧ください。

今回は聴覚のケアについてお伝えします。

アーユルヴェーダの聴覚のケアとは?

五感のケアを重視しているのは
アーユルヴェーダだけではありません。

普段、いろんなところで触れられています。
中には五感ケア協会なんていうのもあるくらいです。

そんな中でアーユルヴェーダが特徴的なのは、
基準にドーシャというエネルギーのバランスがあること。

五感のケアについても、
ヴァータ・ピッタ・カパという
3つのドーシャのエネルギーバランスを
整えることが大事になります。

というより、
エネルギーバランスを整えるために
五感ケアをするといってもよいぐらい。

五感の中で、聴覚は
ヴァータ=風のエネルギーが担当する部位にあたります。

なぜ耳はヴァータの部位なの?

ヴァータは風のエネルギー。
風は音を運びます。

空気のないところに音はありません。
音は振動なんので、
真空では振動しない=音はしないのです。

空気・風が存在してはじめて、
音が響くのです。

そして、
私たちは耳を通して音を認識します。

つまり五感の中で、
ヴァータのエネルギーと関係のある
音を担当するのが聴覚・耳なのです。

では、具体的にどんなケアをするとよいのか
見ていきましょう。

耳にはどんなケアが必要なの?

耳のケアのキーとなるのは、
そこがヴァータの部位だということ。

つまり、
ヴァータを抑えるケアをすることが
耳のケアにつながるということ。

視覚の時と同じように
ここでもやはり2通りの方法があります。

1.感覚器官本体をケアする方法
オイルや道具を使って、
目や耳、口など、感覚器官そのものをケアする方法

目の場合は、ピッタ=火のエネルギーの部位だったので、
代表的なケアとして冷やす方法を取り上げました。

耳の場合には、
ヴァータに”冷たい”という性質があるため、
今度は温めることが代表的なケアとなります。

さらには、固く凝り固まった耳は
ほぐしてあげる必要があります。

クラシックのコンサートホールの壁には
よりよく音を鑑賞できるような工夫がされているのを
ご存じでしょうか?

それと同じように、
耳の場合でも、
音という情報を正しくキャッチするためには、
音を跳ね返すような硬い状態ではなく、
音を吸収する柔らかい状態にしておくことが必要です。

2.入ってくる情報や環境を整える方法
外から入ってくる過剰な情報や不要な情報が入らないようにして、
ヴァータのエネルギーバランスが整うような環境をつくる方法

この2通りの具体的な方法については、
次でお伝えしますね。